Marquee Moon

こんにちは 蓮沢です

不思議なものですね・・・。近年のアナログレコード盤やカセットテープブーム。CDからMD、mp3やFLAC等の圧縮音源、そしてハイレゾへと高音質化が進歩するにつれて古いフォーマットもまた脚光を浴びるというパラドックス・・・。

確かにレコードやカセットテープにふれた事がない世代の方なら、あのハードありきなところは新鮮でしょうね、大いに楽しめるでしょう。
うちのTECHNICSとAKAIのターンテーブルや、TEACのオープンリール デッキは余裕で現役ですのでレコード盤は今でも普通に買ってますし、特にテープに録音した音は大好きです。物欲を満たす意味でも、ダウンロード音源より圧倒的にレコード盤が勝っています。

音質については単純に好みの問題ですからどちらが良いとは言えませんが、角が取れた高域の艶やかさ、各楽器パートの密着感はアナログならではのもので、ソースによっては断然アナログの方がハマっているものも多いです。

レコード盤の時代にはプログラム再生やシャッフル機能なんて当然なかったからねっ!好きな曲だけ聴きたきゃカセットテープに自分で編集するしかなかった訳さ・・・。しかもテープに録音する時にはちょっとした緊張感も味わったりして・・・( 片面のテープの長さが足りるか?とか、スクラッチノイズが入ってないか?とかね )。ただ、それだけ手間が掛かるぶん一曲一曲の価値が高じて、真剣に聴き込んでいた様な気がします。
A面、B面という仕様もアルバムのコンセプトやストーリー性を体感するうえでは大きな要素になっていました。個人的にアルバムの曲順、凄く大事です。

ただ・・・好きなアーティストやアルバムの場合、リマスターとかハイレゾ化されたものが再発されてしまうと手を出してしまうんですよね・・・。結局アナログとデジタルを行ったり来たり・・・。

新しい音源をハイレゾで買っても、元々の録音レベルが高いからほとんど恩恵を得られません・・・。やっぱりハイレゾを楽しむならば古い聴き込んだ音源に限ります!

大好きなアーティスト、トム・ヴァーレインが率いていた伝説のバンド「Television」の歴史的傑作ファーストアルバム「MARQUEE MOON」。1977年リリースなのでオリジナルはもちろんアナログ盤。今まで何度もリマスターCD (EQ処理しただけ?・・・) が発売されてきましたが、どれもそれほどの音質UPは感じられませんでした。なので結局は自分でプラグインを駆使して無理矢理音圧を上げたりなんかして、自前高音質化したものを聴いていました・・・。

しかしっ!e-onkyoで配信されているこの「MARQUEE MOON」のハイレゾ音源は違いました!音圧もかなり上がっているし各パートの立体感がもの凄い! もともと音数が少ないアレンジのバンドなんで、音の隙間というか空間の存在感がより感じられる様になっていて、その緊張感が凄まじい・・・。これ、愛聴盤だったという同世代のオジサン・・・お薦めです。感動しますよ。あとThe Clashの「LONDON CALLING」もハイレゾ買って損無しです!